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八島湿原で名物アオガエル鳴き始める

2019年5月16日

シュレーゲル190513
 下諏訪町の八島湿原で、同湿原名物シュレーゲルアオガエルの鳴き声が響き始めている。「コロコロ」「コココロ」といった特徴的な声が一帯にこだまし、標高1600㍍への本格的な春の訪れと観光シーズン入りしたことを告げている。例年だと、6月末まで鳴いて、県内外から訪れる観光客を楽しませる。
 同湿原に生息するシュレーゲルアオガエルの鳴き声は、環境省が定める「残したい日本の音風景100選」の一つで、雄の求愛行動。町の観光PRキャラクター「やしまる」は、このカエルがモチーフになっている。
 八島ビジターセンターあざみ館によると、ことしは例年より1週間ほど遅い今月4日に初鳴きし、日に日に増えている。湿原入り口付近の八島ケ池や鎌ケ池など水辺の近くでは、遊歩道の木道から聞くことができる。15日も、あちこちから鳴き声を上げ、観光客や林間学習で訪れた中学生らを楽しませた。
 都内から友人4人で訪れた70歳代男性は「家の近くで聞くことはないし、ここだとほかの音が少なく、しっかり鳴き声を聞くことができる。心が落ち着くような音」と耳を澄ませていた。
 正午前は中学生を乗せた大型バスのほか、個人行楽客の自動車などで駐車場がほぼ埋まった。手付かずの自然を求めて同湿原を訪れる人が増えているといい、ビジターセンターでは「鳴き声を楽しみに八島湿原に来る人も少なくない。春を感じてもらえれば」とアピールしている。
(写真は、八島湿原でシュレーゲルアオガエルの鳴き声を聞く観光客)