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市内9会場でシルクフェア 工女支えた教会に関心高く

2019年4月30日

HPシルクフェア縦

 シルク岡谷の歴史を未来に受け継いでいこうと「シルクの日」の29日、23回目を迎えた「シルクフェアinおかや」が市内9会場で開かれた。岡谷蚕糸博物館や絹工房、吉田館などでシルクにまつわるさまざまなイベントを展開。このうち本町の国登録有形文化財「岡谷聖バルナバ教会」が初めて特別公開され、多くの人がかつて製糸工女の心のよりどころとなった教会を見学し、当時に思いをはせた。
 同教会は1928(昭和3)年の建堂。現在、同教会の牧師を務める西原廉太司祭(立教大学教授)によると、「当時諏訪地方一帯で宣教していた司祭が、『にぎやかな下諏訪か上諏訪に建てよ』というカナダ聖公会本部の指示に反して、製糸工場の工女たちのために岡谷に建てた教会」という。教会としては非常に珍しい畳敷きの礼拝所は、「教会に来た時は実家に戻った思いになりたいという工女たちのリクエストだった」と西原司祭。聖堂内の祭壇と洗礼盤は、童画家の武井武雄に芸術的な影響を与えた篆刻家の八幡郊処の作で、いずれも白御影石の重厚な造りが特徴だ。
 見学者たちは西原司祭の説明を聞きながら礼拝所内をじっくりと見学。女性の一人は「初めて見学したが、当時のままの雰囲気に感激した」と話していた。西原司祭は、「教会も当時のシルク岡谷を支えていた場所だった。歴史を伝えながら、地域に開かれた教会として気軽に入っていただける場所にしていきたい」と話していた。 
(写真は、多くの見学者が訪れた特別公開の岡谷聖バルナバ教会)