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特急ダイヤ改正巡り 広域連合などが要望書

2019年1月8日

要望書

 JR東日本(東京都)の3月のダイヤ改正で、特急「あずさ」の諏訪地域各駅停車本数が大幅に減る問題を受け、諏訪広域連合などは7日、改正見送りなどを求める要請書を長野支社(長野市)の伊藤悦郎支社長に提出した。伊藤支社長からは「理解いただきたい」との言葉のみだったといい、連合などは「我々の思いを本社に伝えるという言葉もなく非常に残念」とし、今後県などと協力して早急に東京本社へ要請するとした。
 要請書は諏訪広域連合長と諏訪地域6市町村長、議会議長、商工会議所・商工会会頭連名で3枚提出。内容は「事前に十分な協議もなく一方的に改正・公表に踏み切ったことは誠に遺憾」などとし▽ダイヤ改正見送り▽今後の改正に当たっては地元関係団体と協議を行う▽沿線地域と連携・協力し地域創成に共に取り組む—の3点を求めた。
 諏訪地域6市町村長や議会、商工会議所、観光協会と、同じく本数の減る塩尻駅に関係して塩尻市と、乗り継ぎなどで影響が想定される山形村、朝日村、木曽地域(木曽町、上松町、南木曽町、木祖村、王滝村、大桑村)関係者ら55人が訪ねて要請した。長野支社には代表22人のみしか入れず、そのほかの関係者は長野県庁で待機。要請は非公開で、終了後県庁で8市町村長らが会見をした。
 停車本数が4分の1に減る下諏訪駅を持つ青木悟下諏訪町長は「速達性を高めることなどについて『理解を』との言葉だったが、諏訪地域の観光や生活、企業営業活動などで利便性は悪くなる。納得できない」とした。林新一郎岡谷商工会議所会頭も「20人ほどしか入れてもらえなかった上に、上から目線の独占企業で遺憾に思う。まちづくりへ努力している中で改正はショック」と話した。
 JR東日本は「貴重な意見として承った。今後も沿線の皆さまの理解をいただけるよう、自治体の皆さまとキャンペーンなどで盛り上げていきたい」などとコメントしている。
 JR東日本長野支社によると、特急停車本数は上下線全36本のうち茅野駅は全数停車を維持するが、岡谷駅が32本から28本、下諏訪駅が16本から4本、上諏訪駅が36本から34本、富士見駅が11本から4本、塩尻駅は33本から28本に減る。改正は3月16日(土)からの予定。
 県も今改正の詳細を沿線自治体へ丁寧に説明することなど求める要望書を同日付で提出。上伊那地域広域連合でも要請をする動きがあるという。(写真は、県庁で会見する8市町村長ら)