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野口健さんふるさと大使に就任

2018年7月27日

野口健委嘱
 茅野市は26日、知名度を生かして市の魅力をPRしてもらう「縄文ふるさと大使」にアルピニストの野口健さん(44)を委嘱した。野口さんは「八ケ岳の自然の魅力を発信するとともに、環境保護につなげる一つの切っ掛けにしたい」と意気込みを語った。
 野口さんは1989年、15歳の冬に八ケ岳連峰・天狗岳に登頂してから、本格的に登山を始めた。99年に25歳でエベレストを制覇し、7大陸最高峰世界最年少登頂記録を樹立。以降は日本隊に参加し遭難したシェルパ(登山隊の案内人・荷役人)の遺族を補償する「シェルパ基金」の設立、富士山・エベレスト同時清掃活動の主導など、さまざまな活動を展開している。
 八ケ岳はトレーニングを兼ねて高校時代から年に十数回、これまでに300回は登っているといい、「活動に疲れたときや迷いが出たときに定期的に帰って来る原点」という。茅野市の姉妹都市・岡山県総社市の環境観光大使も務め、子どもたちに環境の大切さを伝えている。
 市役所で委嘱書と名刺を交付した柳平千代一市長は「八ケ岳の自然を生かしたまちづくりを進めている市にとって、山や環境を大切にしている野口さんを大使に委嘱できるのはこの上ない喜び」とあいさつ。野口さんは「八ケ岳は日本で一番通っている山。広くはないが変化に富み、魅力がコンパクトに詰まっている」と話し、「最近は鹿の食害や立ち枯れの問題に対し、何かできないかと思っていた。八ケ岳の環境保全や、八ケ岳を舞台に子どもたちに自然との接点をつくる活動ができたら」と抱負を語った。
 市出身またはゆかりの著名人を委嘱する同大使は野口さんで14人目。(写真は大使としての意気込みを語る野口さん)