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小津安二郎記念映画祭 20周年式典で節目祝う

2017年9月24日

小津蓼科高原映画祭20年
 日本映画界の巨匠、小津安二郎監督(1903〜63年)を顕彰する「小津安二郎記念蓼科高原映画祭」で23日、第20回記念セレモニーが茅野市民館マルチホールで開かれた。小津作品ゆかりの女優、司葉子さん、岩下志麻さんらも登壇し、元小津組プロデューサーで映画祭最高顧問の山内静夫さんに感謝状を贈って節目を祝った。
 映画祭は「東京暮色」(56年)以降の脚本執筆や映画人との交流など、小津監督が蓼科高原を晩年の活動の中心としたことにちなみ、地域の魅力発信や文化の創造などを目的に、98年から毎年開催している。ボランティアらで実行委員会を組織し、市民イベント的に成長を続けてきた。
 柳平千代一市長は「小津映画は茅野市の宝。磨き、育てていただいた皆さんに感謝を申し上げる。これから映画祭が40年、50年と続くことを心から願う」とあいさつ。
 松竹の大谷信義会長は「松竹の中で小津さんに会ったことのある唯一の現役になった。ずっと前に亡くなられたが、映画祭やデジタルリメークの試写に呼ばれ、いまだに監督とご一緒させていただいている。末長く映画祭を続け、後輩たちや映画ファンにつないでもらいたい」と、思い出を振り返りながら感謝を述べた。
(写真は、長年の感謝を込めて最高顧問の山内さんに記念品の「縄文のビーナス」レプリカを贈呈)